2003年 2月 1日(土) 日向農園の入社後(2) |
■安定した売上からの撤退
平成5年、日向農園に入社しました。
当時、ブライダルの引出物は安定した売上で推移していました。
そのブライダルから撤退することを提案しました。
理由は「採算が合わない、市場に魅力の無い」と判断したからです。
いまでこそ、売上より利益優先が叫ばれていますが、
当時(平成5年)、周りからは売上が見込めるブライダルの撤退は理解されませんでした。
■撤退する理由
1.採算が合わない
ブライダル商品を納めるには、結婚式場へ手数料を払います。
納めた商品の売上から必要経費を差し引くと利益の残らないことが分かりました。
しかし、周りは他社も同じ条件で納めているので「仕方の無い」という考えでした。
更に、結婚式場は「夏のビアガーデンの前売券」や「正月のオセチ料理」の購入を半ば強制的に販売していました。
その金額は、取引の利益を超えていました。
この様な関係は、許される範囲の商取引とはいえません。
この様な関係を続けていると「不幸なことになる」と「取引中止」を強く進言しました。
■ 手段が目的になってはいけない
10年間、ずっと言い続けていることがあります。
それは「手段が目的になってはいけない」ということです。
企業の目的は、「利益を上げること」です。その為には「顧客を創ること」が必要です。
ブライダルの販売は「商品を売り、利益を出す」と言えません。
売上をつくることが「目的」になり、本来の目的「利益を上げること」が何処かへ行ってしまったのです。
■撤退の理由
2.市場に将来性が無い
ブライダル産業は、将来市場が小さなり今以上に競争が激化することを説明しました。
当時(平成5年)、「今年、成人式を迎える人口(20才)と10年後に成人になる小学校5年生(10才)の人口を見れば、
平成5年から平成15年に結婚する組数が予測出来る」と説明しました。

厚生労働省の厚生白書より
■何を売る
ブライダルには「力をいれない」と決まりました。そして「何を売る?」
答えは簡単です。「冠婚葬祭」の「婚」から「葬」に「力」を入れました。
将来の市場に魅力が無くなる「結婚」から「法事」は単純な方向転換でした。
■法事の市場
当時(平成4年)、当店の果物盛籠は年間20〜30個の販売でした。
この果物盛籠をブライダル以上の売上を創らなければ、明日は無いということです。
平成5年春、販売戦略をつくり夏の初盆に向けて実行しました。
平成5年夏、果物盛籠を500個上販売してブライダルの売上をカバーしました。
当時(平成5年)、法事の将来について10年後(平成15年)迄は大丈夫と話しました。
大丈夫というのは「市場の成長」という点です。それからは市場が止まると考えています。
つまり、10年前のブライダルと同じ厳しい状況になるということです。
なぜ、厳しいかと言いますと「お金」を掛けられない状況があるからです。
「不況、高齢化、社会保障費の負担増、増税」の要因の為です。
大きな話の様に聞こえますが、このことが問題になると考えています。
それは、法事の果物盛籠は「贈答」の「贈」だからです。
■ 最終形
その厳しい法事市場に勝つ為には、専用倉庫は不可欠です。理由はコスト削減にあります。
デフレのときはお金の価値は上がるので、商品の在庫を抱えるより、必要に応じて商品を仕入れることが適切と考えます。
ところが現実は、専用倉庫を作ることでコスト削減が図れます。
■宮崎県の市場
県内の「初盆の果物盛籠」が、本格的に売れている地域は日向市だけです。
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